2013年06月03日
ボナール〜花咲くあんずの木〜
私が中学生の頃、絵が大好きで美術の教科書の内容をほとんど覚えてしまい、
感心した美術の先生が全学年の教科書を内緒でくれました。
そしてこれは、中でも一番好きだった、ボナールの「花咲くあんずの木」
なんで好きなのか分かんないけど、美術の教科書のその絵を、ずっと眺めていました。
単なる「きれい」とか「好き」ではない、
懐かしくて、ドキドキして、心が温かくなる感覚。
今日、何気なく手に取った頂き物の画集にこの絵が載っていました。
どうやらこの作品はボナールの絶筆だったようで、
加筆したくても出来ない病床のボナールが、甥に画面下を黄色く塗り替えるよう頼んだのだそうです。
そしてその数日後、ボナールは亡くなりました。
今見ても何とも思わないけど、
もしかしたら当時の私はものすごく深い部分で、共感していたのかも知れません。
なんでか分かんないけど、すごい好き
なんでか分かんないけど、すごい嫌い
なんでか分かんないけど、すごく気になる
なんでか分かんないけど、懐かしい
なんでか分かんないけど、涙が出る
こういう感覚って、恋に近いと思いません?
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